2009年11月16日月曜日

15.433 Investments (Trading Record)

ヘッジファンドの運用成績や見込みを評価するポイントを学ぶ。ちょうど他の授業とも関連が出来て、Tech Salesでは、ヘッジファンドのセールスマンが商品を売る設定で安定したリターンを強調したり、また、Financial Crisesでは運用成績を統計的に分析するなど、秋学期は横断的に見える機会が増えた。顧客へのセールストークや、トレーダの社内評価では、期毎リターンが安定している方が望ましい。すなわち、Sharpe Ratioを高くβが安定しているように見せかける動機が存在する。このため、期末のポートフォリオだけが公開されるファンドでは、期末のタイミングでT-billに置換えたり、含み益のあるポジションだけを持ち越して翌期に赤字が出たときに補填するといった、Return Smoothing (利益平滑化)が少なくないそうだ。特に、流動性が低いエマージングマーケット資産や転換社債などは市場価格が付かない以上、前期からの価格変化を外挿した価格で評価される。こうすると、期毎の利益にSerial Correlationが生じて、Return Smoothingを見破ることができる。逆に、相関のないilliquidity Exposureは検知が難しいので、一見すると高いαを数年に渡り安定している稼いでいるファンドでも、リスクが潜んでいる場合があるというのがTakeawayだった。

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