2009年3月30日月曜日

MBA受験決算

3月の〆日なので、MBA受験に掛かった総費用をまとめておきたい。

1万円単位で丸める。コストパフォーマンスを☆3つで。

TOEFL 10万円 ($170 x 6回)  ☆  数撃てば当たる式で出費がかさみ誤算。
GMAT 3万円 ($280 x 1回)  ☆☆☆ コスト最小化。
書籍 6万円 (30冊)  ☆☆☆ 和書・洋書とも良書に恵まれ、元は十分とれた。
プライベートコンサル 6万円 (3回)  ☆ 役にたったかな?
skype英会話 1万円 (5回)  ☆☆☆ Mock Interview5回がこの価格で十分な質のサービス。
アプリケーション 18万円 (11校)  ☆☆ 結果的には出し過ぎた。イベントでもらったAdmission Fee無料券も活用。
キャンパスビジット 20万円 (欧州)  ☆☆ 観光も出来て満足。  

総計 64万円

積み上げると結構な額になった。独学で進めてもMBA受験は費用がかかると実感。もし、予備校のテスト対策コースやエッセイエディティング使ったら100万円超えるところだった。

Interview総括

MBA受験の出願戦略、書類作成について総括してきたが、最後にInterviewについて纏めたい。
MBA受験の最後の関門は、インタビュー。大半の学校のAdmissionは、Interview無しで合格するのは稀で、合格者を全員インタビューすることが目標と明言している。インタビューに呼ばれるのは嬉しいものだが、Shortlistに入ったここからが勝負。合格者の集まりでHやSの結果を待つ人に会うと、経歴や話を聞いても誰が受かっても不思議でないように見えるので、インタビューでの僅差が勝敗を分けるのだろう。インタビュー本番30~60分は短く一発勝負である反面、エッセイ等の書類作成と同じく、時間をかけて念入りに練習して臨むべきだ。仕事の客先でのプレゼンと一緒で、無難に受身でこなそうと臨んでは成果は期待できず、相手に何を認識させたいか攻めの姿勢が必要。提案したいことを頭の中でよく整理して、クライアントから想定される質問には回答のポイントを練っておくように。

(1) 教材

Interviewの想定Q&Aは、Webサイト(Accepted.com)や書籍で見つかるので、ダウンロードしておく。MBAのInterviewは、就職面接と比較すると超シンプルで対策が立てやすい。Case Interviewもないし、仕事についてそんなに突っ込んで聞かれることもない。Webで想定質問を探せば100以上見つかるが、少し分類すると10~20程度なので、回答を事前に考えておくことも十分可能だし、AdmissionがWebに出すTipsでも事前に回答のポイントをよく考えておくようにとアドバイスがある。
インタビュー対策に一番役に立つ教材は、MIT Sloanのpodcast。MBA studentsへのインタビューが多数収録され、Tell me about yourself, Why MBA, Why Sloan, etc.のQ&Aが必ず入っている。現役のNativeの学生がどんな受け答えをしているか参考になるし、聞く側(Admission側)の立場から見ると、どんなストーリが魅力あるか自然と掴めるようになる。ipodで通勤中に繰り返し聞くことをお勧め。

(2) Q&A準備

だいたいのインタビューは、"Tell me about yourself."から始まる。これに対して職歴を要約するだけで済ますと前途多難。この回答で、第一印象が決まるだけでなく、その後のQ&Aの流れまで決まってしまう。私の場合、自分を印象づける3つのキーワードを強調しながら職歴を要約し、最後のまとめにXスクールでYを勉強したい!とアピールした。3分程度の短い回答だが、Interviewerが質問したくなるようなネタの前フリを散りばめ、ゆっくりと相手に反応を促すように語った。例えば、"XXX was VERY CHALLENGING."と語って、後でInterviewerがXXXについて質問してくれたら、待ってましたとばかりに、練ったエピソードを詳しく語る。全部一気に喋ってしまうより、Interviewerに質問を割り込ませて話す時間を分割することで、Interviewerに喋りすぎな人と印象を与える危険を回避できるメリットもある。
この他のQ&Aは、回答のスクリプトを作らず、答えのポイントだけ決めておいて自然な会話を心がけた。

(3) 練習

家で録音しながら練習したのがメインだった。最初の2校(LBS, Oxford)の本番を受けた後、インタビュースキルを上げないと、Top校は厳しいと思ったので、有料のサービスを利用することにした。Webで見つけたプライベートコンサルタント数名のMock Interviewを計3回利用した。コンサルタントのフィードバックの中身は参考程度であまり役に立たなかったが、その際に、自分をビデオ録画して幾つか癖を直せた点が役に立った。ちなみに、私の悪い癖は、相槌が頻繁で、入れるタイミングも悪いことで、相手の話を急かしているように感じられることに、ビデオで初めて気づいた。このほかに、skypeの英会話のMBAインタビュー対策を利用した。これは抜群にコストパフォーマンスが良かった。30分2,500円程度のMock InterviewでしかもメールのFeedbackとしてより自然な表現に言い換えた文を何個か送ってくれる。

(4) 本番のコツ

・見た目(服装、髪型)や振る舞いも重要である。服装は家族に厳しくチェックされた。
・会場には早めに到着。
・ID(US Driver Licence or Passport)と履歴書を忘れずに。(履歴書は普通紙で済ませた)
・フォローアップのサンキューメールは、eメールの短い定型文を当日夕方までに送り、一言インタビューで相手が言及したポイントに触れるのみで、売り込みはしなかった。(手書きのサンキューメールもやらなかった。)

(5) 学校別の形式

学校別の詳しい内容は、それぞれのInterviewの投稿を参照。形式を簡単に纏める。
特に断りないのは、英語でインタビュー。Blind Interviewとは、InterviewerがApplicantのResumeやEssayを事前に読んでいないタイプ。

Oxford: Faculty Interview by Phone
LBS: Alumni Interview by Japanese 2 people (one is blind, the other is not.)
Michigan GMBA: Admission Interview in Japanese
UCB: Alumni Interview by Japanese (blind)
MIT SF: Admission Director interview
Cambridge: Faculty Interview
Chicago: Alumni Interview by Japanese (blind)
Wharton: Admission Director interview (blind)

2009年3月28日土曜日

異業種交流会(3/28@西新宿)

土曜の午後から、官庁の若手が主催する異業種交流会に参加した。この会には初めて参加したが色々と気づきがあったので書いておきたい。参加者は、100名以上で、官庁、戦コン、金融、サービス、製造、起業家、教育、学生から様々で、30歳前後の若手を主軸に20~60代まで幅広かった。MBA合格者やAlumniの会ともまた一味違うところが面白いところ。MBA組がビジネスや企業の話題が多い一方で、この会は公共政策的な視点が強い。官庁メンバが主催する割りには、中身は相当リベラルで市民団体的な感覚だった。
2時間のグループワークがあり、経済のお題について、10名ほどでディスカッションする。どんなメンバと一緒になるか楽しみにしていたが、戦コン、官庁/政府系研究機関、起業家、NPO、メーカまでバランス良く、Stanford/MIT Sloan/Harvard Kennedy出身者もいて、期待以上だった。2時間の議論の流れはこんな感じ。前フリとして、ファシリテータが、製造業の国際競争力の視点で、設備投資は伸びても賃金は伸びない、Why?→コモディティ製品は製造設備を海外にマネされて差別化できず利益が出ない、So what?→iPodのようなイノベーション型製品が日本にも必要、という流れを提示した。分かりやすいテーマでこれをベースに議論が進むかと思いきや、参加者の一人から、製造業だけ議論してもダメだという話で全部ひっくり返して、新自由資本主義的な論調を強力に主張し始めた。右肩上がりの経済では、日本型経営(特に均質な国民性、終身雇用、生え抜き経営者)が優位だったが、成長鈍化したここ20年では、米国型経営(外国人・中途採用の多様性、ゴーンさんのおうな経営のプロ)が望ましいという話になった。それに対するアンチテーゼがNPOの方から議論された後、日本型経営を文化・ソフトパワーとして、発展途上国に輸出して、世界のルールメーカになろうという結論になった。後から思うと、EUの拡大(西欧から東欧へ)に近いアプローチかな。議論の流れが興味深かった。普通、ある思想Aが提示され、それに対するアンチテーゼ(no A)が出て、時間に終われてメンバのバランスを配慮した中庸な総括で終わるのが多い。このメンバが安易な結論を避けることが出来たのは、戦コンの方が最後まで粘り強く議論の質を上げたことだ。A or no Aの横軸に、縦軸(B or no B)を追加して見ると、取るべきポジショニングがクリアになった。
こんなハイレベルなメンバで貢献する方法として、一つ気づきがあったのは、自分の立ち位置を明確にして発言することだ。会社の中では当たり前でわざわざ発言する意味がないことでも、他業種のメンバの中での発言なら感謝される。例えば、製造業の出身者だったら、終身雇用が長期視点のR&Dを可能にしたこと、均質な国民性が大量生産と高品質化に向いていること等の発言でも良いだろう。これは簡単なようで難しく、自分や自分の会社のことほど、意外に客観視して言えないものなのだが。また、別な気づきとして、バックグラウンドによって、理想とする社会像が全然異なることだ。官庁の方が、地域循環社会(偏在化)が必要と発言されたが、サービス業の方が画一化された市場の存在のメリットを指摘された。NPOの方が雇用を安定化させ安心安全な社会の必要性を説かれた。技術系の方が、環境や高齢化の日本の特性を活かした技術革新の必要性を訴えたが、多数派を占める文系の方はあまりピンと来ていないようだった。こういった理想像の違いを認識して、自分の立ち位置を明確にすべきだと思った。また、ここまでメンバが多様な交流会だと、大所帯の政党と同じで一つの政策提言に纏めることが難しくアウトプットにはなりにくい。若手中心でプロセスや人の交流を楽しむことが目的の重きを置いている。夕方からの懇親会は、交流がメインで、色々な方とお話できる機会があり楽しかった。

2009年3月27日金曜日

Wharton Round 2 Ding

Wharton R2の結果が来た。Chicago同様に電話がなく、期待薄だった。メールに結果がWebシステムにUpされましたとあるので確認すると、残念ながらDing。敗因の一つは、インタビューでWhy Wharton?の答えが弱く、Fit感のアピールが足りなかったこと。

これで、11校全ての受験校の結果が出揃った。
Admitted (6): LBS, Michigan GMBA, Oxford, Cambridge, MIT SF, UCB
Waitlisted (1): Chicago
Dinged (4): MIT, Stanford, Stanford SF, Wharton

2009年3月25日水曜日

Chicago Round 2 Waitlisted

Chicago Round 2の結果が来た。昨日まで電話が来なかったので、Dingかなと思っていた。予告どおり、合格発表日の中部時間9:00AM過ぎに、メールが来て、Webサイトで結果を見てくださいとのこと。早速チェックすると、"Waitlisted"の結果が出ていた。インタビューの感触が良かったので、少し期待していたのだが、初めてのWaitlistedになった。心当たりは、TOEFLのMinimum Scoreが1点足りないことだが、そういった個人別のフィードバックは、Webサイトのレターには無かった。Webに定型レターで、「3/25までにもう1回あなたの書類をレビューする。アドミッションで考慮して欲しい追加情報があれば、カバーレターつけて送ってください。必須ではないが、キャンパスビジットは歓迎する」とのことだ。3/25という日付は、R1 Waitlisted向けのレターの使いまわしで、正しくはR3のDeadlineだろう。もし、WL繰り上がりを目指すなら、TOEFLを受けてスコアレポート送るか、昇進や部署が変わったことなどの追加エッセイを送ることになるだろう。Eメールも続いて届き、追加情報の送付書式と、その期限が5月1日までとある。

書評: 俺は、中小企業のおやじ

スズキの鈴木修社長の人生録ともいうべき本。生涯現役(しかも現場で)へのこだわりから、私が好きな日経新聞の「私の履歴書」の執筆を断り続けたが、結局、一冊の本にすることになったとのこと。昨今の経済危機を戦後・オイルショック以来の25年周期の危機ととらえ、自ら社長復帰を決めたそうだ。今年に入って、日本を代表する製造業の自動車・電機メーカのトップ交代が相次いでいるが、いずれも大政奉還型だ。スズキのような創業一家復帰から、伝統的にトップを輩出してきた部門からの社長登用が多く、経営危機には破壊的なリーダより腰を据えて取り組む保守的な権威が好まれるのは日本的な感覚なのだろうか。
この本で特に面白かったのは、GMとの提携やインド等の海外進出におけるトップの迅速なリーダシップの役割と、ものづくりへの徹底の面で、頷かされることがある。海外の集団訴訟問題での対処に、GMの法務部門とNYの腕利きの力をすぐに借りて解決できた例は、トップの初動の重要性に納得できる。米国陪審制による懲罰的な補償金には、私の身近な会社も悔しい煮え湯を飲まされている。知人の先輩が、MBA帰国後に、海外事業のリーガルに絡む問題解決のやっかいな仕事に回されて、法務の授業を選択しなくて後悔したと聞いた。米国の産業関連の国内法も勉強しておきたい。また、社長自ら現場での1円でも安くへのこだわりには、「トップダウンはコストダウン」なる名言もあり面白い。そして、経営危機に際しては、コストダウンは部品サプライヤを買い叩くのは絶対ダメ(好況にこれをやるのは良い)との考えには、本当に賞賛すべきことだと思う。産業ピラミッドの頂点に立つ自動車組み立てメーカとして、経験的な感覚から来ているのだろう。そこで、代わりに何をコストダウンするかというと、内部の無駄を徹底的に削減するべきとの考えだ。これを読んで思い出したのは、先日、TVのカンブリア宮殿で鈴木社長が出たときに、「カラーコピーを全部撤去した」と聞いたことだった。翌日、会社でその話が笑い話になったが、今思うと、緊急時のあり方として見習うべきはその実行力だと気づかされた。普通の大企業なら、いきなり撤去なんて社内の反発を抑えられず誰も決断できないだろう。

2009年3月22日日曜日

Round 2 Final Decision Notification starting

Round 2の合格発表が始まっている。Round 1と比べて受験者・合格者とも多く、結果が待ち通しい方も多いのではないだろうか。Top校だと、Kelloggは3月上旬から順次発表され、UCB Haasは先週に発表があったようだ。私も結果を待つRound 2 Chicago, Whartonは、今週3/25(水),3/26(木)に発表される。日本時間への配慮かRound 1のHaasも電話が来るのが数日早かったので、月曜か火曜にも連絡がある方がいるのではないか。また、HBS, Stanfordは来週4/2のようだ。インタビューを受けられた方々の合格を祈りたい。

書評: 三つの帝国の時代(The Second World)

国際政治に関する本を手にとった。書名”「三つの帝国」の時代-アメリカ・EU・中国のどこが世界を制覇するか”、講談社の本。著者は、パラグ・カンナという77年生まれの若いインド人でジョージタウン大学で学んだ後、今はロンドンのLSEの博士課程にいるそうだ。この年でCNNやトークショーで人気があるそうだから凄い人である。専門的ながら非常に分かりやすく国際関係論の視点で、著者が第2世界と呼ぶ中小国を分析している。和書の国際関係論の本というと、日本で定評のある学者が書いた本でも専門的過ぎて歴史的・地政学的な陳腐な解説に終始したり、はたまた、米国(中国)帝国主義とかセンセーショナルで中身が薄っぺらい娯楽本が多い。一方、この本はウクライナ、トルコ、ブラジル、インドネシア、エジプトといったいわゆる地域大国から、中央アジアの○○スタン、セルビア、マレーシア、コロンビアまで30カ国近い中小国の冷戦後の政治体制から資源をめぐる争い、その各国・地域における現代のEU、中国、アメリカとの3極の間のパワーバランスを解説している。
タイトルにもある第2世界(The second world)をどこまで取り込めるかが、3極の世界覇権を決めるという視点で書かれている。冷戦後の世界観を学ぶ上では、非常に有意義な内容だと思う。有名なサミュエルハンチントンの「文明の衝突」では、宗教や民族によるイデオロギー衝突が対決の主軸であったが、この本によると、冷戦後の対決の要因は、多くが資源を代表とする経済的な競争及び地域覇権の追求が多かった点、また、3極のアプローチが根本的に異なる。米国は軍事力、EUはソフトパワー、中国は製品や人(移民)によって、影響力を拡大している。また、著者は自身で100カ国を旅して、所々、市民から直接聞いた話があるだけでなく、国民感情を代弁するような臨場感がある。ジムロジャーズがバイクで世界を旅しながら、各国の投資機会について解説する本があったが、この本はちょうどその国際関係論バージョンか。
MBAスクールでは、合格者向けにスクールを選んでもらう為のアピールとして、奨学金、クラブ、各種イベントの案内が来るが、Admissionからは今年のクラスは**か国の学生が合格してfantasticなクラスになるとアピールが来る。MBAのクラスでは、今まで会ったことのない国の人と友人になれることが楽しみである。国のバラエティの多さという意味では欧州校が強く、LBS, CambridgeのR1合格者を見てもそのバラエティは圧倒的かな。LBSの合格者向けポータルでは、欧州の小国と思われる聞いたことがない国(地域?)もいた。この本の著者もLSEだし真の国際性は欧州にあると感じるので、LBSで国際性を身につける面白さとキャリアへのアドバンテージは大きいと思った。また、米国スクールでは、UCB HaasもInternationalの人数比が多いようだが例年だとアジア圏に偏りがある。MIT Sloan Fellowsでも今年は100人の学生に対して30カ国近い国籍のバラエティがあるようで、こちらは南米・アジア・ヨーロッパと幅広さがありそうだ。この本の話題がクラスメートとの話のきっかけになればと思う。

2009年3月20日金曜日

ノセボ効果(nocebo effect)

ここ数日、腹痛でキリキリ痛む。さほど深刻というわけではないが、ここ5年くらいは健康そのものなので、小さな不調でも変だなと思う。ふと、思い当たることがひとつ。前兆は3月に入って、突如、花粉症を発症。以前は、幸運なことに全く花粉症の気がなく、昨年に初めてちょっと目がしょぼしょぼするという自覚があった程度だった。今年は、温かくなった頃から、巷で言う花粉症らしい症状になり、仕事にも差し支えるほどだった。そこで、家族が持っていたアレロックという薬を、試しに飲んでみたら、あら不思議、次の日にはぴたっと症状が治まった。これには、おまじない効果(プラセボ効果)もあるかもしれない。腹痛に話を戻すと、アレロックという薬には色々と副作用があるらしいと聞いていたので、Webで検索してみると、たしかに副作用のひとつに腹痛が上げられている。これが原因だったのかな?。アレロックを飲むのを止めて直るといいのだが。副作用があると信じ込む効果は、ノセボ効果(Placebo v.s Nocebo)というそうだ。

書評: MITスローン・スクール戦略論

「MITスローン・スクール戦略論」東洋経済新聞社の本である。この本は、Sloan Management Reviewという、HBRをマネたわけではないが似たような経営学の論文雑誌の中から、98~01年に掲載された論文のうち特に優れたものを12点、載せている。たまたま図書館で「マッキンゼー現在の経営戦略」の予約手配をしたついでに偶然見つけて借りた本である。選ばれた論文の著者は、ゲイリーハメル、ミンツバーグ、マルキダス、プラハラードといった超有名な戦略論の大家に加えて、MITのハックス、ゲオルクフォンクロー、クスマノなど。まさに、戦略論のオールスターである。また、あえてポーターとクリステンセンの論文がないのも面白い。

内容は、それぞれ読んだ本のリード部分を集めた感じである。その中でも、ミンツバーグの章は、戦略論の学派を10に分類しており、戦略論自体を論じている。その中で、ポジショニング学派の人気が指摘されているが、ポーターの明快さや、戦コンの美しい図表・パワーポイントに相性がいいからというのも頷ける。ミンツバーグの「戦略サファリ」という著書を一度読んでおこうと思った。あと、10-12章の複雑系の理論を基礎にした戦略論はあまり馴染みがない上に、実務で役立ちそうにないので、手をつけずに終りそうだ。

留学前の読書計画を立てた。ハックスの「デルタモデル」、マルキダス、バーニーの「企業戦略論」上中下巻も留学前に読み直しておきたいと思うが、時間がどこまで取れるかな。経営書はMBAできっとたくさん読むだろうから、先月から好きなマクロ経済の本を読んでいたが、ちょっと欲張り過ぎた。本業?になるイノベーション戦略論の予習を深めておきたい。

2009年3月17日火曜日

Why MIT Sloan Fellows?

School別のWhy?シリーズの3校目。Why MIT SF?について、数回に分けて紹介したい。

(1) MOT, Innovation

MITは、理工系では全世界で最も卓越した大学の一つであり、ビジネススクールSloan School of Managementは、イノベーション研究の最先端にある。Management of Technology (MOT)は、60年代のアポロ計画の際にSloan Schoolに科学技術マネジメントの講座が出来たのが、発祥といわれている。80年代になって、米国製造業が没落した危機感から、1981年に独立した学位(MOT)を持つカリキュラムが世界で最初にSloanに誕生した。そして、2005年にSloan FellowsにMOTが吸収されて、MIT Sloan Fellows Program in Innovation and Global Leadershipという長い名前のカリキュラムに発展した。UC BerkeleyのMOTが、Haasと工学系がJointしたアントレの実践的なプログラムだとすると、MIT Sloan FellowsのMOTは、ビジネスの視点で技術革新に組織的かつ理論的にアプローチしている。前者が起業家向けだとすれば、後者は大企業のR&D部門マネジメント、ハイテク・製造業の経営者向けと言える。なお、MITの2年制のMBAには、Entrepreneurship&Innovation (E&I)という副専攻があり、Haasに近く起業家向けにフォーカスしたカリキュラムもある。

MIT SFは、日本の製造業研究にも優れた実績があり、日本でも有名な先生が多い。MOTを創設したProf. James Utterback,「マイクロソフトシークレット」や「ソフトウェア企業の競争戦略」の著書が有名なマイケル・クスマノ教授は、日本企業の研究でもよく知られている。クスマノ教授の本は、私自身が日米両国でソフトウェア開発に携わって何となく実感していたことが驚くほど精緻に分析されていて驚いたことがある。Utterback教授、クスマノ教授の指導下で論文を書いた方々に聞くと、個人指導を受けられる点で教授陣との距離が近い。卒業後も教授の自宅に招聘されて、一緒に論文を書いた方もいた。また、教授の人脈を活かして産業界の幹部へのインタビューを多く行った方もいた。教授陣のリソースとそのAvailabilityという意味では、他校やMITの2年制MBAと比べても、圧倒的であった。なお、Sloanの教授陣の強みについては、MOT, Innovationだけでなく、金融工学、オペレーションにも強みがあり、2年制MBAと共通のElectivesが選択できる。Electivesの選択は、Biddingシステムだが、2yr-MBAの1st year studentsと比べて、Sloan Fellowsの方がやや有利らしい。

出願Essayでは、Why MIT SFの中で、MOT, Innovationの強みについて、卒業生からの話を引用して書いた。

2009年3月15日日曜日

Resume総括

MBA受験書類について、エッセイ、推薦状に続き、最後にレジュメについてまとめておきたい。

(1) 全体

レジュメは、出願書類の要。A4(letter)サイズ1枚で、出願者の重要な属性が投影される。インタビュー前の書類審査でもキーになるし、さらに、インタビューがBlind Interviewの場合、審査官が見るのはレジュメだけの場合もある。実際、UCB, Chicagoは事前送付、Whartonは面接の場で提示と差はあるが、レジュメしか書類を見ない点は共通だった。
テスト対策が終わって出願書類作成に入ると、最初に取り掛かるのがレジュメ。スクール側は通常、1枚または最大2枚と指定があるだけで、職歴、学歴、その他の3部構成が基本。よほど職歴が複雑でなければ、1枚に纏めて、全出願校で同じ内容を使うべき。MBA受験用のサンプルフォーマットがClear AdmitのWebサイト等で手に入る。各スクール専用のフォーマットがあるのはご存知だろうか。スクールが学生の就職指導に使っているフォーマットのようで、基本の3部構成は同じだが、フォントや段組の構成などの見た目だけ明らかに違う。Admissionにスクールをよく調査したことをアピールするツールとしてお勧めだ。レジュメのサンプルは、MBA受験戦略本"How to Get into the Top MBA", "Your MBA Game Plan"なんかに載っているし、外資系就職用の履歴書の書き方の和書も多数あるので、そちらで効果的な表現(Action Words)を確認することをお勧め。最後に、インタビューでレジュメを持参するのに、高級紙(厚くてツルツルの紙)に印刷したり、外国人向けには和紙に印刷する古典的な手法を勧める人もいたが、私は中身勝負と思い、会社にある普通紙のレーザープリンタで済ませた。さすがに一見して分かるざらざらで灰色の再生紙は、仕事の客先でも避けることがあるが、その程度の配慮で用紙には拘らなかった。

(2) 職歴 (Working Experiences)

MBAがビジネスを学ぶ場である以上、過去の職歴はAdmissionの評価ポイントになる。Top MBAでは、マッキンゼーやゴールドマンサックスのようなBig name以外は、会社名自体はプラスにならないので、仕事の中身を丁寧にアピールする必要がある。私の場合、ミッション(市場、製品、自分のファンクション)、実績(1行エピソード)、責任範囲(部下・担当顧客の数、昇進歴)、盛り込んだ。また、キーワードを3つに絞り、第一希望がMIT SFだったこともあり、Innovation, Global, Leadershipが職歴全体で自然と浮かび上がる工夫をした。書き方は、Hard fact (売上、計画達成、昇進の実績)と、ストーリを結びつけるアプローチ。レジュメは普通読んでもツマラナイものだが、少しの工夫で見て面白いと思えるものに磨ける。レジュメに「ここは突っ込んで聞いて欲しい」という見せ場(世界的に著名な製品、逆に誰も行ったことがないような国に関する経験)を盛り込むと、実際、Interviewerが必ず興味をもって突っ込んでくるので、練ったエピソードを披露できてインタビューの流れを意識的にコントロールするツールになる。逆に言うと、つい細かく何でも書きたくなるが、明確な意図がないことは書くべきでなくReturn on Lineへの配慮が一番厳しいのがレジュメの職歴だ。

(3) 学歴 (Education)

学歴は1,2行なので、卒論の内容や、他学部のゼミに顔を出していたこと等を盛り込んだ。意外とインタビューで細かく聞かれることもあるので。

(4) その他 (Additional Informaiton)

3,4行で、趣味、語学、ボランティア経験、獲得済みの奨学金について書く部分で、個性がもっとも出やすく、決してオマケでなくここで差がついてしまう。趣味は、日本の就職マニュアルだと団体スポーツの受けが良いとか言われるが、本当に自分が好きなものを書くべき。MBA受験である以上、外国人Executivesから見て高尚そうな趣味をチョイスした方が無難。私は、エッセイのイントロでも趣味の話をしたが、InterviewのIce brakerとして印象づけることも試みた。
語学は、英語の能力についてTOEFLでは表れない、駐在経験や論文・発表経験をアピールできる他、英語以外に第3外国語ができれば、大きな評価ボーナスになるので、日常会話レベルでも記載しておくと良い。Resumeに載せたHard fact (語学ならテストや検定X級合格等)について、Interviewでストーリ(仕事でBRICs攻略の為に、YY語を習っている、等)を語れるとさらに説得力がある。
ボランティア経験は、語学以上に大きなボーナスになる。仮にボランティア精神が今は無い人でも計画的でもいいから何かやった方がいい。レジュメに載せるためにやるのは動機が不純と思われるかもしれないが、米国では優れた実績を上げた人は相応の社会貢献があってしかるべきという常識がある。ボランティアが見つからない人は、区のホームページや会社の募集する活動に参加するだけでも、何もやってない人よりは良い。
最後に、奨学金は、社費やフルブライト・ロータリ等の受給予定があると、総合的な評価を受けている証明になりボーナスになる。Hard fact + ストーリの組み合わせとして、私は、あるボランティアNPOの資金調達の実績によって奨学金をもらえたことを記載した。
Admissionから合格の電話コールで、Positiveなfeedback(ほめ言葉)を言われる中に、ボランティア経験が素晴らしかったと指摘されることがあり、差別化の一つになったようだ。

聴講: 3/15 ムハマド・ユヌス 貧困のない世界を創る

日曜の夕方、ヒルズライブラリでシンポジウムを聴講した。2006年にノーベル平和賞を取ったムハマドユヌス博士の講演。博士の名前は知らない人でも、マイクロファイナンスのことは知っているだろう。バングラデッシュで貧しい人の自立を助けるために、$10程度を無担保で融資する、ソーシャルビジネスの魁である。マイクロファイナンスだけでなく、ダノンと一緒に、子供の栄養を補うヨーグルトを廉価で製造・販売するグラミン・ダノンや、携帯電話で4500万もの加入者をもつグラミン・フォンなど、実業も多く立ち上げているようだ。特徴としては、資本主義の仕掛けを活用して自律的に持続可能な体制を持ちながらも、評価メトリックをROIでなく人間の幸福度に基づく経営をしていること。何人の子供の栄養状態を改善したか、がメトリックなので、利益ギリギリの線で徹底的な低コスト・低価格を計ることになる。
ソーシャルビジネスは、MBAでも注目されているテーマ。卒業後の就職先データではソーシャルビジネスとして公務員や国際機関と一緒にカウントされるようで統計は不明だが、学校のパンフレットを見ると、Social Entrepreneurの養成に力を入れるスクールも増えているのはたしか。今年のWhartonの卒業式でも、ムハマドユヌス博士がスピーチを予定されており在校生に多いに期待されているようだ。ちなみに、MITは今年は州知事がスピーチするようだが、こちらには残念という声もある。ユヌス博士の演説は本当に魅力的である。ネイティブでないが、短いセンテンスで強く行動を促すデリバリなので、メッセージ性が強く相当なインパクトがある。実際、企業人としての社会貢献しかスコープがない自分にとって、より広い世界を見せてくれた。

2009年3月14日土曜日

推薦状総括

MBA出願書類のうち、推薦状について、まとめておきたい。推薦状は中身も読まれるが、形式的な位置づけもあり、誰に書いてもらうかもポイント。

(1) 推薦人の選び方

ほとんどのスクールが2本の推薦状を要求してくる。スタンフォードだけが3本要求してくる(たしかHBSもかな)。
推薦状は誰に書いてもらうか、学校指定のルールがある。どこのスクールも、最低1本は、会社の上司または今の仕事ぶりをよく知る人に書いてもらうことをガイダンスしている。日本人の場合、社費派遣が派遣が多く、自然と会社の上司に頼めるので、あまり苦労した話は聞かない。一方、私費派遣の方は会社に知られては困る方もいると思うので、特に親しくて内緒にしてくれる方を選ぶか、前の勤め先がある人はそちらの元上司に頼むことになる。元上司の場合、学校のFAQではだいたい2・3年以内の上司という指定があったりする。また、学校によっては、直属上長に推薦状をもらえない理由を付記させるところもある。推薦状のもう一人は会社関係で他の部の人やクライアントに頼むのが一般的。推薦者としてNGなのは、直属の部下。また、日本の大学院受験だと、普通、大学時代の教授に頼むものだが、MBA受験だとよっぽどキャリア年数が短くない限りは仕事関係にすべきだろう。Stanford とCambridgeは、上司でも部下でもないPeerの推薦状が必要。また、推薦状が2本必要なところに3本以上出すのは、特別な理由がない限り、あまりプラスに働かないようだ。また、ゴッドレターと呼ばれる超有名人に書いてもらうのも、あまり推奨されていない。自分のことをよく知らない人を選ぶとマイナス点がつく。合格後にバックグラウンドチェックを要求される(Haasは自分でお金払ってやってもらう)場合もあり、推薦者に連絡が行くことに留意しておく必要もある。
私の場合、11校の出願校のうち、6名に分担して書いていただいた。MIT Sloan Fellowsは2本だけ必要だが、システムでは最大4本まで送れるので上司(今と前)2名+役員1名の計3名にお願いした。これは、ミッドキャリア向けなので、会社のTop層からもらうことにしたため。インタビューでも、Your recommendation letters were good.と言われ、本当に読んでるか分からないが、少なくとも推薦者の役職くらいは確認してそう言われたのだと思う。Wharton, MITは、よく知っている部長の方が卒業生だったのでお願いした。卒業生の推薦は一部の学校では重要な効果があると言われ、インタビューに呼ばれるかどうかの大きな分かれ目になるとも聞く。

(2) 推薦状の内容

これは推薦者の方にお任せするしかない。「出来るだけエピソードを盛り込んで書いてください」とだけお願いして、中身は自由に書いてもらうようにお願いした。進め方も推薦者の意向に従うのが一番大事だと思う。外国人の同僚は自分で書くのが当然だと思っていた。また、日本人推薦者でも自分でスクラッチから書く人もいるし、学校の推薦状Q&Aをベースに簡単なインタビューをした後にメモを渡すと、それをベースに書く人もいるし、人それぞれだった。推薦者には、レジュメはfactの確認のためにも渡しておいたほうが良いが、エッセイを渡すと推薦状の内容がそれに引きずられるので良し悪しはある。事前に文面を見せて確認してくれる人もいたが、文法やスペルの間違いに気づいてもよほどの間違い以外は敢えて指摘せずそのまま出していただいた。

2009年3月13日金曜日

MIT SF Pre-Course Assignment

MIT Sloan Fellowsの事前宿題。algebraの60-90分のテストをWebで受ける。テストの出来次第では、クラス開始前に数日、TAによる補講があるみたい。内容はGMATの簡易版みたいな計算問題だった。MIT SFは、GMATが必須でないので、一応確認しているんだろう。そういえば、Admission Interviewでは、「アカデミック能力は、GMATの点数もあるから問題ないね」と言われた。来年以降にMIT SF受ける人には、GMATが良い点だったら送っておくことをお奨め。Transcriptsも提出済だったが学校を確認した程度で中身は見てないようだった。GPAのような標準的な基準もないと分からないだろうし。

2009年3月12日木曜日

書評: 金融英語入門

Financial Times (FT)を読んでいると、自分が苦手なジャンルが見えてくる。週末版のArts & Lifeなんかは、西洋のExecutives達と付き合うには大事な話題の宝庫であろうが、興味が薄く単語も分からないので読むことがない。毎日の記事のうち、Company, Internationalや、週一のBusiness Education, Diginal なんかは内容が面白く、慣れた話題で読みやすい。そして、読めないと拙いと思いながらも、いまいち取っ付きにくかったのが、Finance/Marketである。何度も同じ表現が出てくるが、Market専用の言い回しのようで理解できない。そう思っていたときに、ふと手にしたのがこの"金融英語入門"という本だった。
面白くて一気に読み終えてしまった。半日で読みきれるコンパクトな分量に、株、債券から、シ・ローンまでカバーして、非金融バックグラウンドでも無理なく読めるように、日本語でしっかりとした基本の解説がある。英語の本としてでなく、金融の基礎の解説としても分かりやすい。そして、キーとなる専門用語を日本語・英語で表記しているのに加えて、特有の言い回しを盛り込んだセンテンスを挿してある。トピック毎に演習問題があり、考えながら読むと定着しやすい、また、コラムがとても面白く、"ユーロ債"なのに€でないといった話題から、LiborとEuriborの戦い、なぜ英国の中央銀行はThe Bank of "England"なのか、うまく配置されていると思う。
この本を読んだ後、FTを読んでみると目から鱗。モヤモヤかかっていたレンズが急にクリアになったように、表現のニュアンスが英語のまま頭に入ってくる。Marketの細かい指標も、面白く読めてしまった。

2009年3月9日月曜日

FT Today: MBA就職戦線に光明あり!?

今日のFinacial Times。毎週月曜はBusiness Educationの特集があり、MBAに関する色々な話題を取り上げている。今年多いのがMBA後の就職が厳しくなったという話。IBの採用がめっきり減り、Top MBAでも内定が出ていない学生の割合が例年に比べて高いようだ。HBS, Chicago, NYUの今年夏の卒業生の内定率が出ており、ある学校では現在77%とのこと。INSEADは年2回卒業生を出すので、特に12月卒業生の就職率が次の年のTop MBAのIndicatorになるそうだ。08年末までは不況前で良かったが2009年,2010年の卒業生は相当厳しいとのこと。VisitしたINSEADでも同じ事を聞いた気がする。
単純に就職率が落ちた話だけでなく、質的な変化として、従来、Top MBA卒業生が選ばなかったようなIndustryでの採用が増えているらしい。gloomの中, shineありとの表題だが、UCB Haasの2年生の談話として、Cleantech関連のVCやVentureに今、熱い視線が注がれているそうだ。240人の卒業生のうち、20人がEnergy方面らしい。合格後に、在校生の方からも、Energy関連のVentureのお話を聞いたが、たしかにHotなようだ。Haasの在校生の方は、アジア系のNew Yorkerのようだ。お金は行き場所を失っている現在だが、頭脳の流動性の高さが相変わらず活発なようで、これが米国、特に北カリフォルニアの強みだと思う。

2009年3月6日金曜日

エッセイ・出願戦略・インタビューお勧め本

テスト対策のお勧め本に続いて、エッセイ、出願戦略、インタビューのお勧め本。MBA受験対策には、良書が多く独学でも特に不便は感じなかった。特に、"How to Get into the Top MBA"本は、Admissionの説明会で直接聞く話と一致することが多く、質は確かだと思う。
表の見方はテスト対策と同じで、お勧め度は5が最高。

(1) エッセイ

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 ハーバードMBA合格者のエッセイを読む オープンナレッジ 9784902444582
内容
HBSの最近のお題に合わせた回答例で、合格者のエッセイと謳っているだけに、たしかに良質なエッセイで、どこまで具体的に書くか等、非常に参考になった。自分なりに、このサンプル集を超えることを目標に書いた。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4902444585

お勧め度 書名 出版社 ISBN
4 Great Application Essays for Business School Mcgraw-Hill 9780071452991
内容
エッセイのサンプル集。US Top校の近年のお題を問題例に、字数を守って高い質で良く書けている。お勧め。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0071452990

お勧め度 書名 出版社 ISBN
4 Perfect Phrases for Business School Acceptance: Hundreds of Ready-to-use Phrases to Write the Attention-grabbing Essay, Stand Out in an Interview, and Gain a Competitive Edge Mcgraw-Hill 9780071598200
内容
エッセイ全体の参考よりも、まさにフレーズの参考にお勧め。エッセイの段落別にイントロ用や結論用のお勧めのフレーズが載っている。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0071598200


(2) 出願戦略

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 How to Get into the Top MBA Programs Prentice Hall Pr 9780735204232
内容
Top校受験のストラテジーが纏まった最高の書。エッセイ、インタビューの戦略の解説に加えて、アドミッションの視点として発言集が載っており、網羅的である。絶対にお勧め。私はこれ一冊の戦略をベースに受験を乗り切った。巻末にサンプルエッセイ集もある。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0735204233

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 Your MBA Game Plan: Proven Strategies for Getting into the Top Business Schools Career Pr Inc 9781564149688
内容
タイトルにゲームプランとあるとおり、ややテクニックに走りすぎだが、実例をベースに評価者視点で何がポイントになるかが盛り込まれ、参考になった。学校別の説明もよく整理されている。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1564149684


(3) インタビュー
お勧め度 書名 出版社 ISBN
3 The 250 Job Interview Questions: You'll Most Likely Be Asked...and the Answers That Will Get You Hired! Adams Media Corp 9781580621175
内容
就職面接用だが、簡単なQ&Aの実例が多数あり、一人トレーニングをするのに参考になった。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1580621171

お勧め度 書名 出版社 ISBN
3 採用される英語面接 対策と実例集 ベレ出版 9784860640491
内容
就職面接用。採用職種別のインタビュー全体の会話集がCDであり、インタビューする立場を想定して聞いてみると、アピールポイントの説明方法などで参考になった。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860640497

GMATお勧め本

GMATの市販書は、TOEFLの場合と異なり、和書より洋書の方がずっと優れていた。これも受験人口を考えると当然か。Official Guideを一通りやって問題形式を理解した後は、Manhattan GMATの本で自分なりの戦略を構築し、最後にManhattan GMATのWeb SiteでCAT慣れすると良いと思う。
TOEFLのお勧め本同様に、ブログを読まれた方が購入しやすいようにAmazonのリンクを張っているが、アフリエイトではないのでご安心を。

お勧め度 書名 出版社 ISBN
2 The Next 10 Actual, Official LSAT PrepTests Law School Admission Council 0942639898
内容
GMAT CR対策の参考に。LSATのLogical Reasoningとほぼ同じアプローチが可能。冒頭にLogic Patternがよく纏まっている。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0942639898

お勧め度 書名 出版社 ISBN
2 The Official Lsat Superprep Law School Admission Council 0942639936
内容
GMATのCR対策に、LSATのLR対策本が活用できる。冒頭にコンパクトにパターン攻略法がありここだけ読んでも参考になる。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0942639936

お勧め度 書名 出版社 ISBN
4 基礎からわかる数・数式と図形の英語―豊富な用語と用例 日興企画 4888776296
内容
GMAT Mathの英単語の確認用にお勧め。Mathで満点取るには、英単語が分からず点を落とすことがないように、一通り覚えた方がよい。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4888776296

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 Gmat: Answers to the Real Essay Questions Arco Pub 9780768911732
内容
GMAT AWAの全問題のサンプル回答集。サンプルを参考に自分用のテンプレートを作成した。各トピックの議論の広げ方が掴めて大変参考になった。お勧め。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0768911737

お勧め度 書名 出版社 ISBN
4 The Official Guide for GMAT Verbal Review Graduate Management Admission 9780976570912
内容
Official Guide旧版のVerbal編。OG最新版が終わった後の練習にお勧め。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0976570912

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 Reading Comprehension GMAT Preparation Guide MG Prep, Inc. 9780979017568
内容
RC攻略法は大変参考になった。Short/Long別に読み方を変えることで回答時間を短縮できた。WebのQuestion Bankもお勧め。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0979017564

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 Sentence Correction GMAT Preparation Guide MG Prep, Inc. 9780979017575
内容
V30以上の人には、本番の出題傾向と同じで、難易度も適当。SC攻略のアプローチがコンパクトに纏まっており、2回やった。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0979017572

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 The Official Guide for Gmat Review Blackwell Pub 9781405141765
内容
GMACのOfficial Guide。出題傾向は700オーバを狙う人には簡単すぎるので注意。1回目は10問ずつ解説を確認しながら、2回目は時間を計って一気にやった。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/140514176X

お勧め度 書名 出版社 ISBN
3 Kaplan Gmat 2008: Premier Program (Kaplan Gmat Kaplan 9781419551314
内容
本番の出題傾向と異なるが、問題数が多く苦手な部分だけ活用した。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1419551310

お勧め度 書名 出版社 ISBN
3 Kaplan GMAT 800: 2008-2009 Edition Kaplan 9781419551796
内容
Math 51狙いや700後半狙いの人向け。難問が多いがここまでやると自己満足の世界か。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1419551795

2009年3月5日木曜日

TOEFLお勧め本

TOEFLはMBAに限らず受験人口が多く、テキストも和書だけでも相当な数がある。2008年度はTOEFL iBTの本格導入から2年目だったが、洋書よりも和書の方が全般に、本番の出題傾向の対策が練られていた印象だ。よく考えると当然であるが。
すべての本は、Amazonで購入。洋書の一部は日本からの取り寄せに時間がかかるものもあり、出張時にアメリカの職場の知人に頼み、受け取ってもらい、だいぶお得だった。購入した全書籍について、以下に一覧を作成した。お勧め度は、5~1でレーティング。5はメインにじっくり取組む価値があり何度かやった本、4は最後まで1度は通しで読んで参考になった本、3~1はそれなりの本である。
お勧め度 書名 出版社 ISBN
3 Northstar: Building Skills for the Toefl Ibt: Advanced Prentice Hall College Div 0131985779
内容
ETS本家テキスト。Advancedは100点以上を目指す人向けという位置づけ。本番と問題傾向とトピックが異なる。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0131985779

お勧め度 書名 出版社 ISBN
3 Northstar: Building Skills for the TOEFL iBT: High Intermediate Prentice Hall College Div 0131985787
内容
ETSの中級向け問題集。80-100点の方向け。出題傾向とトピックは本番と異なる。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0131985787

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 TOEFLiBT頻出英単語1700―iBT完全対応版 ベレ出版 4860641329
内容
本当に本番で頻出単語をコンパクトに集めた良書。単語の同意語問題だけでなく、例文は出題分の本文の傾向とも近い。A,B,Cに分類されており、A,Bまで90%覚えた段階でRが安定した。GMAT受験にもお勧め。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860641329

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 TOEFL TEST対策iBTライティング テイエス企画 4887840721
内容
本番と出題傾向同じ。特に、Integratedはこの本のサンプルがテンプレートに最適。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887840721

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 Official Guide to the New Toefl iBT With Cd-rom Mcgraw-Hill 9780071481045
内容
ETSオフィシャルガイド。TOEFL受けるなら必須の書。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0071481044

お勧め度 書名 出版社 ISBN
2 TOEFL iBT Internet-Based Test 2008 Barrons Educational Series Inc 9780764179051
内容
問題量多いが本番と傾向異なる。CD-ROMもやや使い勝手悪い。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0764179055

お勧め度 書名 出版社 ISBN
1 Toefl Vocabulary Flashcards Kaplan 9781419542053
内容
単語集だが簡単すぎる。さっと確認するにはよいかも。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1419542052

お勧め度 書名 出版社 ISBN
2 TOEFL IBT, 2008-2009 Kaplan 9781419552793
内容
本番と出題傾向異なる。CD-ROMも使い勝手が悪い。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1419552791

お勧め度 書名 出版社 ISBN
4 TOEFLテストライティングの方法―アカデミック・ライティングの基本と応用&Task攻略法 TOEFL iBT対応 実務教育出版 9784788914322
内容
論文風なライティングの考え方を説明。一度さらっと読むことをお勧め。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4788914328

お勧め度 書名 出版社 ISBN
5 TOEFL TEST対策iBTスピーキング テイエス企画 9784887840706
内容
本番と出題傾向が全く同じ。問題量も多くお手本もあり、スピーキング練習に最適。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887840705

お勧め度 書名 出版社 ISBN
4 TOEFL TEST対策iBTリスニング テイエス企画 9784887840737
内容
本番よりも問題がやや難しく長い。リスニングで高得点を狙う人にお勧め。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/488784073X

2009年3月4日水曜日

Wharton Round 2 Interview

WhartonのHUB Interviewを受けた。Whartonを受けている人にはよく知られていることだと思うが、Interviewerは、1月からAdmission Directorになった方。Round 1 と違う人のため、Questionリスト等の情報は参考にならない。BWの掲示板も、Interviewerは異なるがOn-campus, Alumni Interviewの方のFeedbackが載っており、完全なBlind Interviewで、比較的SimpleなWhy?型の質問が多いよである。WhartonのWeb Siteにもたしかに、Case Questionはありません、とかFAQが書いてある。実際、ResumeすらInterviewerは持っておらず、Behavior Questionもなかった。最後のChicago以来、間が空いてしまい1ヶ月ぶりのInterviewであまり調子は出なかった。天気や、観光地、趣味の話題も含め全体に雑談が多かった。MIT SFではやや苦手に感じた、東海岸風の会話型インタビューだったが、DirectかつNaturalにアピールポイントを説明でき、自分のポジショニングを理解してもらうことはでき、It does make sence a lot. とフィードバックをもらえた点は良かった。逆に、知性の高さをアピールするCompetitiveさでは低い評価だったと思う。Why Wharton?とWhy MBA?が曖昧だった点は反省で、致命傷になるかも。Admission Directorなので、Invite後はInterviewの比重はかなり大きいと思って良さそうである。Round 1で自分よりMBA Applicant Profile的にCompetitiveと思しき人もDingされていて、さすがにTop3の一角だけあるが、HBS/Stanfordよりは、特に年齢層の高い自分にとってはまだ可能性の期待できる学校だ。Round 2 のHUB Interviewは、5日間で40-50人を面接しているとすると、合格者20人としても面接後の合格率は50%を切るくらいか。WhartonもChicago同様の一斉発表なので、3/26まで静かに結果を待つのみ。

2009年3月3日火曜日

書評: クルーグマンの視座

昨年、ノーベル経済学賞を取ったクルーグマンの10年前のNY Timesのコラムの和訳本である。著名な経済学者であるが、一般のビジネスマン向けに分かるように書いた内容で、マクロ経済の視点で現代のビジネス界やアメリカの政策を批評していて、面白く読めた。
第1章は、ニューエコノミーに対する批判である。ITバブル崩壊前は、私もニューエコノミー論を安直に信じて、株アナリストの算出する理論株価に新鮮さを感じたものだった。無知とは恐ろしいもので、経済学の表面的な知識しかないと、自分で思考することはできなかった。クルーグマンの本書での指摘は、潜在経済成長率は労働人口と生産性の増分に相当し、それを超える過剰な金融緩和は失業率を下げインフレを起こして実質的な経済成長を押し下げる。ニューエコノミー論の反論は、IT化による飛躍的な生産性の拡大と、グローバル競争によるインフレ抑制の2点だ。前者について、生産性の公式統計は、デジタル革命でも年1%しか向上していないとのこと。後者について、過剰な金融緩和は、変動為替の調整を通じて、輸入品の価格上昇にともなうインフレ要因になる。
第2章は、国家を1企業体と考えることの間違いを指摘している。この意味で、ビジネスマンは優れた経済学者にもなれないし、国の経済を任せるのは全く危ないことになる。国民経済は、企業間の競争と違って閉鎖系なので、自由貿易による輸出入の拡大は、全体として雇用を増やすことがないそうだ。まず、世界全体で見ると、輸出が増えて国内雇用が増えるということは、相手国の雇用を奪っていると。すなわち、実需要が増えてない。また、自国の雇用だけを増やすことも出来ない理由があり、連銀の調整があるためという。輸出が増える→国内の雇用が増える→インフレ懸念を受けて連銀が公定歩合を上げる→需要が減る→雇用が減る、という調整サイクルが働くため。同様に、輸入が増える→国内の雇用が減る→インフレの心配が減り連銀が公定歩合を下げる→需要が増える→雇用が増える、となる。理屈的には分からなくもないが、輸出立国で雇用は増えるはずなのだが。2点目は、海外投資が貿易黒字を生み出すことはないという指摘である。逆に言うと、魅力ある投資先国は、必ず貿易赤字になる。これは正しいのだが、その結果となる、通貨の価値への影響という意味では、おそらく敢えて大きな要素に触れていない。貿易赤字分を、資本勘定で相殺する際に、経済とは別の手段を用いて、相手国に実質的に流動性がない自国資産を与えることが出来れば、通貨価値を維持しインフレもない。グレートマンシンドロームというのは初耳だったが、日本でも本当によく見るものだ。
第3章も、同じく輸出入の均衡論を用いて、新興国(中国)が先進国の生活水準を脅かすことはないとの指摘である。モデル化について、理解不足の点があり、また後日読み直してみたい。

2009年3月2日月曜日

書評: 超凡思考

小1時間ほどで、あっという間に読み切ってしまった。著者の一人は、自分と同年代でHBSを卒業して起業された方。この方は、ブログも前の著書を読んでも、話の構成が明確かつ、話が具体的で、非常に発信力があると思う。MBAでの過ごし方の心得としても有益な示唆が多かった。一番耳が痛いのは、私費学生が寝る時間を惜しんで勉強しているのに対して、社費学生が遊びに来ていると指摘があること。親しいMBAホルダと飲んで話を聞くと、正直そう思えてしまう人も少なからずいる。もちろん、尊敬を覚える程、何をどう学ぶべきかを自身の経験談を交えて、話してくれる方もいる。本の前半は、目標設定について、自分の目標に忠実に生きること、長所と専門性を伸ばすこと、少し難し目の目標を立てて強い意志を持って行動すること、といった話で、日々心がけて実践すべきことを再確認できた。本の後半は、情報整理について、アンテナを広げて興味のあることへの感度を高く持つ、アウトプットで情報を定着することが参考になった。ブログで一番多い言語が日本語というも驚きだが、たしかに、毎日読む本でも、ブログで書いてみると、自分の理解の程度が再確認できるし、興味のある視点を持って鋭く本に切り込んでいける感覚がある。

2009年3月1日日曜日

書評: いま起こりつつある"かすかな兆候"を見逃すな!

HBRに寄稿されたMemo to the CEOの和訳本。競争優位を築く為には、5つの新しい戦略的視座が必要という趣旨。さて、5つの戦略のうち、最初の一つは、サプライチェーンの話。中国からの海運物流が数年のうちに容量オーバするので、先に手を打て、という指摘である。アパレルや消費財を念頭に、物流の隠れたコストという定義で、輸送時間が長いと一時的な在庫不足による商機ロストが大きくなるとのこと。港湾能力不足は隠れた関税障壁でもあるとの指摘だが、輸入だけでなく逆に輸出も制約されるので、業種間の利害も生じるかもしれないが、日本ではそんな話は聞いたことはない。戦略の2つ目は規模の経済性の対極となるDisposable Factoryという生産方法だが、これは消費財に限った話と考えて良さそうである。この他にダイナミックプライシング、複雑性、無限の帯域幅の3つが上げられている。
一つ一つも興味深いケースとコンセプトが紹介されているが、一番学びがあったのは、変化の兆候を軽視しないことだ。兆しをタイミング良く捉えるためには、本書が書いてあるように、頭の中なり何らかの方法で、市場が変化しつつあると思える事柄をファイリングしておくべきという点は、特に参考になった。年とともに頭の中が常識で硬くなってくると、どうしても、ニュースや人から聞いた話で、どこかで聞いたことのある話だなと思うと、フィルタが掛かって頭に残らなくなる。ユビキタスとか言い古された言葉でも、どこかのタイミングでブレークする変化を、自分なりに時間軸をつけて整理しておくと、新事業の検討に有用であろう。