2009年3月17日火曜日

Why MIT Sloan Fellows?

School別のWhy?シリーズの3校目。Why MIT SF?について、数回に分けて紹介したい。

(1) MOT, Innovation

MITは、理工系では全世界で最も卓越した大学の一つであり、ビジネススクールSloan School of Managementは、イノベーション研究の最先端にある。Management of Technology (MOT)は、60年代のアポロ計画の際にSloan Schoolに科学技術マネジメントの講座が出来たのが、発祥といわれている。80年代になって、米国製造業が没落した危機感から、1981年に独立した学位(MOT)を持つカリキュラムが世界で最初にSloanに誕生した。そして、2005年にSloan FellowsにMOTが吸収されて、MIT Sloan Fellows Program in Innovation and Global Leadershipという長い名前のカリキュラムに発展した。UC BerkeleyのMOTが、Haasと工学系がJointしたアントレの実践的なプログラムだとすると、MIT Sloan FellowsのMOTは、ビジネスの視点で技術革新に組織的かつ理論的にアプローチしている。前者が起業家向けだとすれば、後者は大企業のR&D部門マネジメント、ハイテク・製造業の経営者向けと言える。なお、MITの2年制のMBAには、Entrepreneurship&Innovation (E&I)という副専攻があり、Haasに近く起業家向けにフォーカスしたカリキュラムもある。

MIT SFは、日本の製造業研究にも優れた実績があり、日本でも有名な先生が多い。MOTを創設したProf. James Utterback,「マイクロソフトシークレット」や「ソフトウェア企業の競争戦略」の著書が有名なマイケル・クスマノ教授は、日本企業の研究でもよく知られている。クスマノ教授の本は、私自身が日米両国でソフトウェア開発に携わって何となく実感していたことが驚くほど精緻に分析されていて驚いたことがある。Utterback教授、クスマノ教授の指導下で論文を書いた方々に聞くと、個人指導を受けられる点で教授陣との距離が近い。卒業後も教授の自宅に招聘されて、一緒に論文を書いた方もいた。また、教授の人脈を活かして産業界の幹部へのインタビューを多く行った方もいた。教授陣のリソースとそのAvailabilityという意味では、他校やMITの2年制MBAと比べても、圧倒的であった。なお、Sloanの教授陣の強みについては、MOT, Innovationだけでなく、金融工学、オペレーションにも強みがあり、2年制MBAと共通のElectivesが選択できる。Electivesの選択は、Biddingシステムだが、2yr-MBAの1st year studentsと比べて、Sloan Fellowsの方がやや有利らしい。

出願Essayでは、Why MIT SFの中で、MOT, Innovationの強みについて、卒業生からの話を引用して書いた。

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