2009年3月15日日曜日

Resume総括

MBA受験書類について、エッセイ、推薦状に続き、最後にレジュメについてまとめておきたい。

(1) 全体

レジュメは、出願書類の要。A4(letter)サイズ1枚で、出願者の重要な属性が投影される。インタビュー前の書類審査でもキーになるし、さらに、インタビューがBlind Interviewの場合、審査官が見るのはレジュメだけの場合もある。実際、UCB, Chicagoは事前送付、Whartonは面接の場で提示と差はあるが、レジュメしか書類を見ない点は共通だった。
テスト対策が終わって出願書類作成に入ると、最初に取り掛かるのがレジュメ。スクール側は通常、1枚または最大2枚と指定があるだけで、職歴、学歴、その他の3部構成が基本。よほど職歴が複雑でなければ、1枚に纏めて、全出願校で同じ内容を使うべき。MBA受験用のサンプルフォーマットがClear AdmitのWebサイト等で手に入る。各スクール専用のフォーマットがあるのはご存知だろうか。スクールが学生の就職指導に使っているフォーマットのようで、基本の3部構成は同じだが、フォントや段組の構成などの見た目だけ明らかに違う。Admissionにスクールをよく調査したことをアピールするツールとしてお勧めだ。レジュメのサンプルは、MBA受験戦略本"How to Get into the Top MBA", "Your MBA Game Plan"なんかに載っているし、外資系就職用の履歴書の書き方の和書も多数あるので、そちらで効果的な表現(Action Words)を確認することをお勧め。最後に、インタビューでレジュメを持参するのに、高級紙(厚くてツルツルの紙)に印刷したり、外国人向けには和紙に印刷する古典的な手法を勧める人もいたが、私は中身勝負と思い、会社にある普通紙のレーザープリンタで済ませた。さすがに一見して分かるざらざらで灰色の再生紙は、仕事の客先でも避けることがあるが、その程度の配慮で用紙には拘らなかった。

(2) 職歴 (Working Experiences)

MBAがビジネスを学ぶ場である以上、過去の職歴はAdmissionの評価ポイントになる。Top MBAでは、マッキンゼーやゴールドマンサックスのようなBig name以外は、会社名自体はプラスにならないので、仕事の中身を丁寧にアピールする必要がある。私の場合、ミッション(市場、製品、自分のファンクション)、実績(1行エピソード)、責任範囲(部下・担当顧客の数、昇進歴)、盛り込んだ。また、キーワードを3つに絞り、第一希望がMIT SFだったこともあり、Innovation, Global, Leadershipが職歴全体で自然と浮かび上がる工夫をした。書き方は、Hard fact (売上、計画達成、昇進の実績)と、ストーリを結びつけるアプローチ。レジュメは普通読んでもツマラナイものだが、少しの工夫で見て面白いと思えるものに磨ける。レジュメに「ここは突っ込んで聞いて欲しい」という見せ場(世界的に著名な製品、逆に誰も行ったことがないような国に関する経験)を盛り込むと、実際、Interviewerが必ず興味をもって突っ込んでくるので、練ったエピソードを披露できてインタビューの流れを意識的にコントロールするツールになる。逆に言うと、つい細かく何でも書きたくなるが、明確な意図がないことは書くべきでなくReturn on Lineへの配慮が一番厳しいのがレジュメの職歴だ。

(3) 学歴 (Education)

学歴は1,2行なので、卒論の内容や、他学部のゼミに顔を出していたこと等を盛り込んだ。意外とインタビューで細かく聞かれることもあるので。

(4) その他 (Additional Informaiton)

3,4行で、趣味、語学、ボランティア経験、獲得済みの奨学金について書く部分で、個性がもっとも出やすく、決してオマケでなくここで差がついてしまう。趣味は、日本の就職マニュアルだと団体スポーツの受けが良いとか言われるが、本当に自分が好きなものを書くべき。MBA受験である以上、外国人Executivesから見て高尚そうな趣味をチョイスした方が無難。私は、エッセイのイントロでも趣味の話をしたが、InterviewのIce brakerとして印象づけることも試みた。
語学は、英語の能力についてTOEFLでは表れない、駐在経験や論文・発表経験をアピールできる他、英語以外に第3外国語ができれば、大きな評価ボーナスになるので、日常会話レベルでも記載しておくと良い。Resumeに載せたHard fact (語学ならテストや検定X級合格等)について、Interviewでストーリ(仕事でBRICs攻略の為に、YY語を習っている、等)を語れるとさらに説得力がある。
ボランティア経験は、語学以上に大きなボーナスになる。仮にボランティア精神が今は無い人でも計画的でもいいから何かやった方がいい。レジュメに載せるためにやるのは動機が不純と思われるかもしれないが、米国では優れた実績を上げた人は相応の社会貢献があってしかるべきという常識がある。ボランティアが見つからない人は、区のホームページや会社の募集する活動に参加するだけでも、何もやってない人よりは良い。
最後に、奨学金は、社費やフルブライト・ロータリ等の受給予定があると、総合的な評価を受けている証明になりボーナスになる。Hard fact + ストーリの組み合わせとして、私は、あるボランティアNPOの資金調達の実績によって奨学金をもらえたことを記載した。
Admissionから合格の電話コールで、Positiveなfeedback(ほめ言葉)を言われる中に、ボランティア経験が素晴らしかったと指摘されることがあり、差別化の一つになったようだ。

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