2009年3月12日木曜日

書評: 金融英語入門

Financial Times (FT)を読んでいると、自分が苦手なジャンルが見えてくる。週末版のArts & Lifeなんかは、西洋のExecutives達と付き合うには大事な話題の宝庫であろうが、興味が薄く単語も分からないので読むことがない。毎日の記事のうち、Company, Internationalや、週一のBusiness Education, Diginal なんかは内容が面白く、慣れた話題で読みやすい。そして、読めないと拙いと思いながらも、いまいち取っ付きにくかったのが、Finance/Marketである。何度も同じ表現が出てくるが、Market専用の言い回しのようで理解できない。そう思っていたときに、ふと手にしたのがこの"金融英語入門"という本だった。
面白くて一気に読み終えてしまった。半日で読みきれるコンパクトな分量に、株、債券から、シ・ローンまでカバーして、非金融バックグラウンドでも無理なく読めるように、日本語でしっかりとした基本の解説がある。英語の本としてでなく、金融の基礎の解説としても分かりやすい。そして、キーとなる専門用語を日本語・英語で表記しているのに加えて、特有の言い回しを盛り込んだセンテンスを挿してある。トピック毎に演習問題があり、考えながら読むと定着しやすい、また、コラムがとても面白く、"ユーロ債"なのに€でないといった話題から、LiborとEuriborの戦い、なぜ英国の中央銀行はThe Bank of "England"なのか、うまく配置されていると思う。
この本を読んだ後、FTを読んでみると目から鱗。モヤモヤかかっていたレンズが急にクリアになったように、表現のニュアンスが英語のまま頭に入ってくる。Marketの細かい指標も、面白く読めてしまった。

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