2009年11月18日水曜日

15.433 Investments (WaMu)

InvestmentsはH2に入ってから、色々なFundsのポートフォリオ分析が続いていたが、昨年にリーマンに続く大型倒産となったWashington Mutual(WaMu)を題材にした新しいケースを授業で取り上げることになった。WaMuは、他社では信用不足で組めない住宅ローンを積極的に引き受けて規模を拡大し、2006年末には$346 billionの資産規模に達する。さらに、そんなサブプライムローンを証券化したMorgage Backed Security (MBS)も売りまくっていて、米国で初めてCovered Bondsも商品化している。Covered Bondsをちゃんと勉強したのは初めてで、MBS同様に担保付債券だがOn Balance Sheetなので担保を持つ銀行だけでなく発行体の信用もつく。担保がレーティングに応じてCover Poolの中で入れ替わり、買い手にリコース権があるので、流動性が高い。銀行が個人貯蓄で比較的資産に余裕のあるドイツをはじめヨーロッパでよく売れていて、米国でもGSEに頼る住宅ローンの貸し手資金を多様化するため、WaMuに続きBoAも発売を始めている。米国では比較的新しい商品だったため、倒産時にどう清算されるか法制度化されておらず評価リスクがあった。授業でのTakeawayも、金融危機でDistressに陥った時のValuationの考え方で、結局は市場と法的側面を総合的に判断するというケースバイケースだったが、WaMuのChapter 11適用後もCovered Bonds分はJP Morganが維持して、価格も持ち直した。

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