2010年4月28日水曜日

15.371 i-Teams (infant monitoring)

i-Teamsのプロジェクトは、ある要素技術を元に、色々なアプリケーションの可能性を調査している。そのひとつが、Infant Monitoring. 遠隔カメラとモニタの$100しない家庭用セットが、アメリカでは結構売れている。欧米には、新生児のうちから両親と寝室を分けることで、子供を早く自立させる伝統があり、子供の寝室をリモートモニタリングしたいという日本にはないニーズがある。イギリス出身の教授も、5歳の時には家もすでに両親と離れていたとのことで、上流階級は寄宿制学校に入れる慣わしなのだろう。夜に子供の様子が心配で、その寝室を親がわざわざ鍵穴から覗くなんていう話まであるくらいだ。このような単純なモニタリングやそれへの認識技術の応用の最大のライバルは、人間による観察。子供が泣いている理由は、高度な認識技術で判定しなくても、親なら習慣的な勘で分かってしまう。欧米のInfant Monitoringは、生活文化の特殊性がニッチなリモートモニタリングの市場を生み出した例だ。
もう一つ、Infant Monitoringの例はセキュリティ。アメリカの病院では出産直後に赤ん坊の足に、ID付きの小型センサが装着される。心拍数を常に無線で送るようになっていて、万が一の誘拐対策になっている。セキュリティはコスト無限大で、市場が存在する例になっている。

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