2010年4月15日木曜日

15.665 Power & Negotiation (Multi-parties)

木曜夜のPower & Negotiationでは、今日がはじめて、複数パーティの交渉術だった。1対1の交渉では、Win-winを前提に合意を目指して両者とも交渉に集中できて、比較的簡単だった。一方、3人以上の交渉では、誰と組んで誰をのけ者にするかを巡っての駆引きが最初に入る。一部のパーティで利益を山分けにしようといったん同盟しても、のけ者にされたパーティがより有利な条件を提示して、同盟を切り崩しにかかって、これが延々と続く。授業では、関係者全員で合意するのが安定な状態と説明された。また、実際のビジネスで同盟が出来るのは、会議に先に着いた者同士や、休憩の合間の雑談で、人間的な好き嫌いに拠る信頼関係が重要とのことだった。
次にシミュレーションしたケースは、港湾開発者のパブリックヒアリングに対して、環境団体、労働組合、銀行、競合事業者、議員の5人から、4人以上の合意(1人はのけ者OK)を取り付けるものだった。私は環境団体の役で、交渉前にケースを読むと、他のプレーヤが経済的興味を持つ一方で、自分だけが他に誰も関心のない環境問題なので、必然的に合意の輪から外され易い立場だった。ケースでも、自分と直接利害の無い項目にも議論に積極的に参加するように指示があって、そのおかげで議論の中で信頼関係が自然と出来上がり、最終合意からも外されずに済んだ。自分に利害のないテーマに私は干渉しない主義だが、黙っていると仲間外れにされる危険があるという、実に実践的なTakeawayだった。

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