2009年5月23日土曜日

ヒルズライブラリ

明日、ボストン出発。会社の壮行会では、お一人お一人から温かい激励の言葉をもらう。浮沈の激しいPJで、日向も日陰も味わい激論も少なくなかった分、絆も強かったようだ。思いがけずも、前に一緒に仕事をした仲間とも再会し、彼らが去る時に言いそびれた送別の言葉を言えて、心残りが解消されたのが有り難かった。

家の引越し準備はほとんど家族任せになってしまったが、荷物を満載したトラックを見送り、六本木ヒルズ内のホテルに移って一日オフを入れた。六本木ヒルズを一番気に入っているのは、ヒルズライブラリーという図書館があることだ。MBA受験中は毎晩のようにここで過ごし、My書斎と化していた。経営書は、特に戦略論の蔵書が充実していて、JバーニーからポーターまでMBAで定番のテキストが綺麗に並べられていた。読み切れた本は少ないものの、頭の中にも本棚が出来たように整理され知識の構造化に役立った。新しい話題の本も比較的早く入り、さらに、コーヒーにソファ、そして都心の眺望が同時に満喫できる、本好きには最高の場所である。マイライブラリと呼ばれる自習室では、GMATのofficial guide等や司法試験の本を机に開いている利用者も何人かいて、同じように打ち込む人の姿もいい励みになった。大きな会議室もあり、Stanford GSBの説明会やムハマドユヌスの講演会もあった他、政治・経済・科学・文化の色々なトピックで一線の専門家が一般向け講演が催され、月1,2回は話を聞きに行った。

ヒルズのオープン時に、森ビルの社員と住民向けのレセプションがあり、オーナ社長の森氏がここに"街"を造るというコンセプトを語っていた。ライブラリーのような文化施設は、収益性は低いだろうが、精神的な住み心地を豊かにする恩恵は私には非常に大きかった。街のコンセプト自体が革新的だったと思う。森社長いわく、そのきっかけは、長い通勤に疲れている日本人のために家と職場を一体化した街を造りたいと思い至ったこと。唯一の想定外だったのは、再開発中に金融の外資開放が進み、レジデントの多くが外国人になってしまったことかな。

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