2009年5月28日木曜日

講演: Mr. Ghosh - Making the most out of your MIT experience

はじめてのGuest Speaker招待にトライすることになり、段取りなど色々とよい経験になった。スポンサーのアーバン不動産様には、講演者との調整から当日のOrganizerまでお引き受け頂き、感謝いたします。

さて、Ghosh氏は、Sloan MBA'77の大先輩にあたり、マッキンゼー含め16年の日本でのキャリアの中で、SONYの盛田氏や多くのカリスマ経営者と直に接した経験から、リーダシップの講座を多くの大学で持つ。今回、Sloan Fellowsに入学する日本人向けということで講演をお願いしたところ、期待以上の濃い内容をお話いただいたのは、もうさすがというしかない。現代の経営環境のBig PictureからSloanでの学びを最大化する具体的な7 rulesまで掘り下げてお話いただいた。特に、ご自身がJapan as No.1の時代を日本で過ごした経験から、90年代以降の方向感を失った今の日本を憂慮され、我々が目指すべき新たなリーダ像をInspireしてくれた。

Q&Aでは、2つの点で特に議論が掘り下げられたと思う。1つ目は、90年代以降、日本人は、世界経済での相対的地位低下にともなう自信の喪失と、過去の成長体験に安住する傲慢さの両面から、世界から積極的に学ぼうとしなくなったという論点である。私が思うには、海外でないと学べないことが減った分、学部レベルの留学生の減少は自然なことだと思う。今は逆に日本について異国で情報発信することで信頼関係を築く時期に来ている。大前研一氏のように日本人が日本を語って、世界中が自然と耳を傾けた時代ではもはやないが、ボストンにいる間にJapan Conferenceのようなイベントを開催して、世界の人が日本の経営・ビジネスの何に興味があるか直接感じたいと思う。

2つ目は、新しいリーダ像として不確実な経営環境の中で複雑なDecision Makingをするために必要なスキルは、主にSoft Skillという論点である。ここでいうSoft Skillは、Leadership, communicationといった人間的なものである。直感的には、事業が不確実になるほど、現場で臨機応変にできるよう広く権限委譲された組織になるため、リーダには複雑な人間関係に配慮して力を及ぼす能力が重要になるということか。ソフトスキルの選択クラスは、即効性のある達成感が期待できなさそうだが、MBAの多くの人が勧めておりIAPなどで何コマか取るつもり。

当日の様子はこちら(アーバン不動産様のブログ5/29)
http://www.bostonfudosan.com/usr_rental/index_j.php

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