2010年3月15日月曜日

CA Trip 1日目 (Agilent, Oracle)

Sloan Fellowsのカリフォルニアトリップ(CA Trip)へ。シリコンバレーのスタートアップ(Facebook)やITメジャー(Oracle, Yahoo!, eBay)の経営者との対話を通じて、Innovationに必要なLeadershipを学ぶことを目的とした、サンフランシスコ4日間のトリップである。Sloanは秋学期同様にH1とH2の間にSIP期間を設けており、Sloan Fellowsはその期間をこのTripに充てている。既に仕事や観光でサンフラン周辺は行き尽くした感はあり、日曜夜発~木曜夜戻の短期滞在にしたが、何度行ってもIT企業の雰囲気と温和な気候は居心地が良い。
1日目は、朝食後にMIT卒のDust Network社CEOが、スタートアップの心得を話す。NortelでMarketingの経験もある彼女いわく、TechnologyとSalesの両方の経験が、起業後に大きく活かされているとのこと。FallのTech Salesのクラスや各種Forumでもよく聞いた話だが、VCからいざ資金調達に成功したとして、ファーストユーザを如何に早く獲得してCash Burningを凌ぐかが、営業力が成功の分かれ道になる。CEOが自分で営業しない場合、業界から凄腕の営業マンをいったんハントしたら、会社の命運をその個人の能力に託すことになる。
2社目は、Agilent Technologyを訪問し、CEOとの対話。電子系エンジニアには馴染みの深い会社で、私も学生時代のオシロスコープに始まり、ネットワークプロトコルアナライザ、PCI Expressバスアナライザなど、Hz帯から10GHz帯まで同社の計測器と戯れた縁。最近は、食品の安全をテーマに原子同定の計測器も扱っているようだ。講演者のCEOは、分社前のHPに続き35年以上Agilentに勤め上げたエンジニア出身。それらしく、プレゼンとQ&Aも冷静でロジカルな印象。同じようなキャリアを歩むと思うと、私は親近感も湧いたのだが、他の同級生は別の感想を持ったようだった。製品が地味なハンデを全く感じさせず、事業戦略をマーケット視点で語るプレゼン技術は、参考になった。
3社目は、Oracle。Communication部門のGlobal GMが講演。Sunの買収に合わせて垂直統合を進めながら、業界別にソリューションを水平展開していくという同社の戦略を紹介していた。話の流れが分かりにくく、講演者自身もOracleに買収された企業の元CEOで、会社のビジョンが社外に発信可能なレベルまで統制されていない様子が伺えてしまった。TopのCEOは、攻撃的な発言とVisionで知られているが、過渡期とはいえ、スタッフ組織が弱いと社内にもそのVisionが浸透しないもので、M&Aで大きくなった企業の統治の難しさを感じた。

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