2009年7月12日日曜日

15.024 Applied Econ for Managers のTakeaway

H1コア科目のミクロ経済の学びについて。大学の教養レベルで学ぶ内容とほぼ同じで、労働・生産曲線をカットする代わりに、移転価格(Transfer Pricing)を取り入れた内容だった。移転価格を取り入れたのは、マネージャの視点で大組織での意思決定の分散化を支援するツールとして役立つという趣旨だった。授業の評価を同級生に聞いてみると、日本の大学での講義よりも分かりやすかったという人もいれば、黒板をノートに取るのに忙しくて話を聞きそびれることが多かったという返事もあった。グループディスカッションでは、一つは前に書いたアルミ生産の限界での判断と将来需給で、後半にはGE vs WestinHouseを例にDuopolyの価格形成とゲーム理論がテーマだった。後半のケースは、分析アプローチの自由度が高かった為、しっかり価格形成のテクニカル分析をするグループもあれば、ゲーム理論は非実用的と決めて価格競争の独自の議論を展開するグループもあった。私の出身業種での経験では、世界的なプレーヤが2,3社に限られている商品については、実際のところ、ゲーム理論が当てはまる上に価格やCapExの報道発表の空中戦も珍しくない。
私にとって一番のTakeawayは、グループワークの議論をリードする中で、理論の実用的な意味や適用の限界を一緒に考える機会に恵まれたことだ。10年前に大学で学んだ時は、単に問題が解けるという意味での学びだったのに対して、今回は、学問的なフレームワークに懐疑的な同級生を説得する過程で、限界費用算出の恣意性や価格収束のシナリオについてよく考えさせられた。私には、エンジニア出身の典型的な問題点として、Task oriented過ぎたり、問題を複雑に考えすぎる傾向があることを、よく自覚させられた。

0 件のコメント:

コメントを投稿