2009年7月31日金曜日

Brazilのエタノール

15.778 Operation Managementでは、多数のVisitor Speakerセッションがある。一人目は、ブラジルのエタノール製造会社で、サプライチェーンを統括するマネージャ。前日深夜にブラジルから到着し、午後には帰国するという超短期滞在での講演。同社は、エタノールの製造から物流まで一環して担い、ブラジル北西部を主産地とするSugar Cane, Corn等の原料の調達から、サンパウロ等の国内消費地への陸上物流、さらには米国への海路での輸出まで、その現在の課題を語ってくれた。エタノールと言えば、アジアや欧州では馴染みが薄いが、南米・北米では環境にやさしい自動車燃料としてガソリンの代替(混合)が期待されている。自動車側とガソリンスタンドのインフラの対応が必要で、アメリカで私の知る限り、E10(10%混合)は中西部からテキサスでも散見される程度で、混合物と気づかずに入れてしまうことが多いことを差し引いても、普及度は今ひとつの印象だった。ハイブリッド等のEV、燃料自動車と競合しながら、需要を増やすには、やはりコストが重要になりそうで、そのために、効率的なサプライチェーン構築が急務とのこと。ブラジルでは既に相当な割合で普及しているようで、国内の生産地から需要地へパイプラインを建設する計画もあるそうだ。エタノールにパイプラインとは大げさな印象だったが、ブラジル国内の道路インフラ不足は深刻なようで、複数の生産者と共同であればペイするレベルらしい。輸出に伴う海外輸送でも同様で、ブラジル側の港湾インフラが不十分なのと、石油とタンカーを相乗りできない分、経済的でないらしい。日本では、エタノールの輸入を、別のブラジル企業と、双日が手がけている。
http://www.business-i.jp/news/special-page/jidai/200907290002o.nwc

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