2009年7月10日金曜日

15.809 Marketing Management のTakeaway

早いもので、H1の4つのコア授業も今週でほぼ終わり、来週のFinal Examを残すのみになった。それぞれの科目について何がTakeawayだったか、忘れずに書き留めておきたい。まずMarketing。夏のコア科目の中では、もっともソフトで掴み所の難しい授業だった。前半は何度か手を上げて発言を試みたものの、後半は正直言うと流し気味で、ケースの読み込みとグループディスカッションが浅い時に限って、コールドコールされてしまった。ケースのQ&Aの半分近くが、B2Cコモディティのチャネルについてだった。商社の方によると、実務に近くて理解しやすかったそうだが、私はB2Bで既定のディーラやレップとしか仕事をした経験しか無かったので、戦略的にチャネルを構築するというセンスに欠けていた。グループの中にセールス畑が二人いたので、レポートでは彼らの直感的な視点に助けられた。授業でも、地域別や製品別のチャネル戦略や、お金のにおいがし始めた途端にチャネルとメーカで何を揉めるか、もう少し突っ込んだ議論の展開までは至らなかったのが惜しい印象。スローンのマーケティングは、他に比べるとイマイチ感があるので、選択科目でももうマーケティングのクラスを取ることはないだろう。
では、Takeawayとしては、Duncanには申し訳ないが、ゲスト講師のMark Ritsonのブランドの講義とケースが一番良く構成が練られていて明確な学びがあった。B2C財では当たり前なのだろうが、商品ではなくブランドを消費する感覚に始まり、ブランドとメッセージ・ストーリとの関連付けの重要性、ブランドを維持する難しさとそのためにしてはいけないこと、等をテンポの良い授業進行でしっかり掘り下げて教えていた。Snappleをケースに、売上が激減したブランドの価値を再構築するための方策を授業中に考えるという設定でも、ブランドの歴史を省みることの重要性を皆が自然と考え至るように授業の流れがよく工夫されていた。GM倒産までブランドマネジメントの失敗に関連付けていたのはご愛嬌だが、一つの視点で物事を水平的に仮説を立てるのも面白いアプローチだ。MBAの授業全てはこのレベルの構成と密度を期待していたが、Markの授業と比較するとSloan Fellowsのコア科目はややクラシックな印象がある。

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