2010年5月11日火曜日

15.977 Investment Management

15.977 Investment Managementは、MFS Investment元CEOでSloan卒業生のJeffrey L Shames教授が教える。MFSは、戦前からあるMutual Fundで、自社アナリストによる独自のファンダメンタル分析を武器に、世界中に投資している。何度かクラスに聴講に行く機会があった。今日のゲストスピーカは、Goldman Sachsのポートフォリオマネージャを経て、ヘッジファンドを創業した人。お手本にするハーバード大学基金(HMC)の実績をヒストリカルデータを使って解説していた。HMCは、金融危機で大きな損失(30%ロス)を出して、同様な運用スタイルを採るシンガポールのSWFなどにも否定的な見方も出ている。これまで色々な機会でHFの話を聞いたが、最初の頃こそヒストリカルデータと言われると簡単に信じてしまったが、行動ファイナンスや統計的な見方を学び、今では意図的なデータ操作をかなり読み取れるようになった。こうなると何を信じて投資すればよいか疑心暗鬼になるが、教授が個人投資家向けの3つのアドバイスとして話した内容が面白かった。何度か聞いたような話だが、投資の基本が詰っている。まず、投資へ回す金額は、ロスしても気にせず眠れる程度にすること。すなわち、バリュー投資は、一喜一憂して下手に動かず長期間で同じ投資スタイルを維持することが大切なので、それが精神的に可能な範囲で投資すること。次に、リスク許容度。人によって許容度は違い、例えば、生涯リターンを考慮して100-(年齢)のパーセントをリスク資産へ投資する。20歳の青年なら株式:債券=80:20で、80歳の老人なら20:80になる。最後に、簡単にできる分散投資はFree Lunchだからやらないのは損。ハイテク銘柄ばかり買えば、個々は優良企業でも、業界全体のリスクをまともに受けることになる。この3つが出来れば、手数料を払ってまでして投資信託などでベターオフできる機会は少ないと言える。

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