2009年10月14日水曜日

15.433 Investments (GMO Foundar)

秋学期H1も今週で最終週になり、クラスメートとどの選択授業が一番良かったか?と話す機会が多いが、私が聞かれる度に毎回、断然一押ししているのが、Cohen教授が教える15.433 Investments。今日は、授業のケースでも扱ったGMOのFoundar, Jeremy Granthamがゲストスピーカ。先日のBaupostのSeth Klarmanに続き、Value投資に基づくファンドの創業者が、彼ら自身の目線で投資戦略を語る。GMOのケースの授業でも書いたが、Grantham氏は1970年代にボストンでファンドを創業して以来、クオンツの先駆けでもあり、市場の趨勢を見極めメディアでも発言し続けている。今日の講演も座ったまま静かな姿勢から、一言一言が恐ろしくロジカルで力強かった。講演者の名前を書いてしまうと、講演内容について具体的に紹介できないのだが、感想だけ一言で書けば、30年以上に渡るファンドの成功は、Grantham氏の強さ、投資姿勢の継続性にあると思った。先日ボーゲル塾でお会いした日系の信託銀行の方と、バリュー投資について会話する機会があり、結論として理解できたのが、バリュー投資は理論的には極めて簡単だが、セル・バイサイド両面から実践は難しく、その理由が10年以上の長期に渡り一人の人間がその人自身の責任で続けることが難しいということ。日系、外資によらず、機関投資家も担当者から運用責任者までサラリーマンであり年単位の成果で報酬や昇進が決まるし、トップマネジメントも10年同じという状況はまずない。逆に、バリュー投資で成功できるのは、ファミリービジネスの社長や創業家が強い会社などに限られる。

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