2009年6月18日木曜日

15.024 Applied Econ for Managers

ミクロ経済学の基礎を、Thomas M Stoker教授が教える。大学の教養レベルで、需要・供給曲線から、独占市場・価格形成、ゲーム理論まで幅広くカバーする。経済専攻の同級生も多いので、このクラスも前提知識にかなり幅のある授業だ。渡米前に、クルーグマンの分厚いミクロ経済学の教科書を日本語でざっと読んでいたのがかなり役に立っている。授業は王道とも言える進行だが、既習者と話すと、価格形成をきちんと説明せずにMC=Pでずっと進行していたのが違和感があったようだ。規模の経済性を追求する業界の私には、MCが数量で逓増するのが全くしっくり来ないのだが。3週目でようやく独占市場や価格差別の話に入っている。
最初のグループワークは、アルミの工場建設のケースで、需要・生産曲線を元に中期的な価格動向を推測するもの。だいたいのグラフとプレゼン資料をドラフトしてあげて、あとはグループのメンバに適当に議論させる。限界コスト(MC)の概念がピンとこないメンバが多く、石油採掘や色々な例で何度も説明するも理解が怪しそうだ。ところで、他のグループの発表を聞くのが面白かったし、発見があった。現在の需要・供給曲線と需要予測から、中期的な価格の傾向をどういったロジックで導くか、実は結構難しいのだ。6グループのうち4グループは供給・需要曲線を統計予測と整合を取るようにシフトさせた。そのロジックがグループによっても少しづつ違う。教授の解説でも同様だったが、価格弾力性が小さい場合は需要予測の統計値がうまく当たるが、そうでない場合、需要予測に価格予測が織り込まれていると考えるかでその使い方が変わってくると思う。

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