2009年6月24日水曜日

15.809 Marketing Management

夏学期前半のコア4科目の最後は、マーケティングの基礎。Duncan Simester教授が、レクチャーとケースを交互に進める。レクチャーで教えるフレームワークは、いわゆる5 fourcesとか4Pとかではなく、教授独自のもので、きわめてオーソドックスなもの。豊富な実例を元に学生自身に考えさせながら身につかせようという趣旨が感じられる。3週目までの感想としては、フレームワークがシンプル過ぎる印象があったが、Vertical competition(販売チャネルとの競合)といった初めて学ぶものはシンプルな分、理解しやすく、応用も効きそうだった。
今日は、Product Designをテーマにしたゲームを行い、顧客からの商品へのフィードバックの重要性を学ぶ。3人一組のゲームだったので、シンガポール出身のSと組み、前日に夕食に招いて作戦を練る。大人数で集まるパーティも楽しいのだが、突っ込んだ話をするには少人数をお招きした方がいい。彼は国から派遣されているだけあり、将来の頭脳資本に集中投資するシンガポールと、高齢化に備えて社会資本の充実を図る日本の基本的な政策の考え方の違いについての話は、頷けるものだった。さて、当日のゲーム自体は、予想が当たり、Utilityデータを元に商品の仕様を選んで利益を最大化するものだった。予想がはずれたのは統計手法が有効でなかったこと。相関を取って、嗜好が重ならない仕様の組合せを求めようとするも、データ間の相関は一部を除きほぼ完全にランダム化されていることが判明。ここで、彼と私はギブアップ。もう一人のメンバが、データを色々と変えて出した答えを提出した。授業の解説でも、ランダムにシミュレーションする方法が正解で、フィードバックの重要性を経験させるものだった。シミュレーション自体は立派なエンジニアリング手法だが、そのコストや最適解すら推測できないといったダウンサイドの解説が無い上に、教育目的とはいえやや不自然な問題設定が残念で、Sとも顔を見合わせることに。どうも先週のブランドの授業然りリーダシップの授業も同様に、ソフトスキルの授業はメッセージが単純化して善悪を決めるアメリカ型教育は、性に合わない気もする。

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